¥16,500
呉須に洗剤を混ぜ、ストローでぶくぶくと息を吹き込む。そうして生まれた泡を、素焼きの磁器にのせて絵付けをしました。
型を用いた鋳込みの作業には、どうしても機械的に手を動かす時間が多くなります。だからこそ、その反動のように、偶然性が高く二度と同じものは作れない表現を求めて、この技法にたどり着いたのかもしれません。なにより、自分の息を磁器に直接吹きかけていくプロセス自体にも、独特の面白さがありました。
過去の歴史を掘り下げたり、自分自身と深く向き合ったりするのは、おそらく自由になりたいからなのだと思います。この作品を作っていたときも、そんなことばかり考えていました。
正直に言えば、自由がどんなものなのか、私にはまだ分かりません。けれど今は、その志向性が大切なのだと思っています。
飾ることなく、ストレートに書き入れた「自由」の文字。
私自身のなかに深く残る、お気に入りの一つです。
・陶磁器
・サイズ:約8 x 8 x 8 (cm)
制作方法
こちらの商品は1944年頃に佐賀県有田町で作られた陶磁器製手榴弾を原型に鋳込み型を作り、制作された磁器になります。(写真右が当時有田で作られた陶磁器製手榴弾。左はプロトタイプ。)
型は有田の型屋さんにお願いして作っていただきました。
磁器は焼き上がり後に約13%縮むので、それを計算して大きめの原型(写真一番左)を作り、原型に合わした型を石膏で作ります。(写真奥、写真一番右)
水で溶かした磁石を型に流し込み、石膏に水分を吸わせることで形成していきます。
全て一つひとつ手作業で製作しました。その日の気温、湿度で型に泥土を含ませる時間が変わります。
型で作っているけど、全てに個体差が生じて、一つとして同じものはありません。